技術

技術

蝋型鋳造法と紫銅焼き。
それらの技から生まれるのは、どちらも同じものが二つと存在しない銅鋳物です。


蝋型鋳造法
古代エジプトで始まったとされ、日本では奈良時代よりみられる技法。
その鋳肌は滑らかで細かな細工や紋様の表現に適しています。
松脂と蜜蝋を混ぜ合わせたもので原型を作り、その周りを真土(まね)とよばれる蝋型鋳金専用に調合した土で覆い数日かけて自然乾燥させます。

しっかり乾いたら炭火でゆっくりと焼き、蝋で作られた原型を溶かして流し出します。この時、同時に焼き締められて強度の増した真土の中には原型通りの空洞が出来、鋳型となるのです。

そうして出来た鋳型に溶かした金属を流し込み、冷めるのを待ち鋳型を割って取り出します。
原型も鋳型も残らない鋳造法ですが、そうして生まれたものはいくつもの時代を超えてこの世界を彩り続けます。


紫銅焼き

磨きの工程が済んだものを良質の炭で変形寸前の温度になるまで焼き、酸化皮膜を定着させる伝統的技法。
酸素を沢山与えずにゆっくりと焼き、変形する寸前で取り出すことで美しい赤い斑紋を生まれさせる銅鋳物だからこそ可能な技法といえます。

鮮やかな斑紋を得る為には地金の調合、火から取出す時の見極めとが大事で熟練の技が要されます。
この斑紋を纏った銅器のことを斑紫銅(はんしどう)とよびます。
焼くことは古来より浄化を意味し強いエネルギーを得るとされ、それぞれに唯一無二の紋様を持つ班紫銅はお守りのような存在とされています。

Language